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最近読んだ本から~ブルーバック

ティム・ウィントン作の児童文学です。

子ども向けの本なので、字は大きめ。

大人なら、1時間前後で読み終えてしまうかも。

オーストラリアの北部でしょうか、

電気も通らない僻地の入江で、

母ドラと暮らす、エイベル少年が主人公です。

彼は、母と二人、畑や果樹園での収穫、そして漁で生活し、

ある日、海中で出会ったグローパーという

巨大な魚に出会い、魅せられます。

彼は、グローパーを「ブルーバック」と名づけ、

毎日のように海に潜っては、魚と親友になります。

海と土地を愛し、いろんなものを見、感じながら

エイベル少年は成長します。

やがて、進学のために単身、内陸部に移住しますが、

海を愛する気持ちに変わりはなく、

彼は世界的な海洋生物学者になる、

といった内容です。

ですが、

この話に出てくる 母 ドラがカッコイイ!

スローライフを求める人間にとって、拝みたくなる存在です。

女手一つでエイベルを育て、

エイベル進学後は一人でこの僻地に暮らします。

密漁者が入江を荒らした時も、

開発業者が地上げとして揺さぶってきた時も、

彼女はたじろぎません。

応戦するのではなく、ただただ耐えることで、

土地と入江を守ります。

そして、最後にはある偉業を成し遂げるのです。

入江に戻ったエイベルは、

疲れ、老いた母の姿に愕然としますが、

一つの海とともに生きた母は、

世界的な学者である自分よりも海を知っている、

と実感します。

そして、自分もいつかは母のように、と。

この話、美しい描写と、ほろ苦い結末が印象的でしたが、

その内容、「生きる」という営みは、

実は崇高なんだ、と思わせてくれました。

スローライフの教科書にしたいくらい。

(というと、何か安っぽくなってしまいます…)

今、横浜で暮らす私が

エイベルやドラの真似をしようとしても

できるものではありません。

が、地と海とにしっかり足を下ろす

彼らの「生きる」心構え、は

今ここにいてもできるはず、なんて思います。

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スローライフに必要なもの」カテゴリの記事

コメント

すとれちあ。さん
こんにちわ~~
自分の生き方をしっかりもっている人って偉いよね~
私なんか 毎日この土地で漠然と暮しているけれど・・・
ただね 昨年パートナーが 悪い病気になってしまい大手術をしたの その前・・・もう18年になるかな~
長女が突然難病と診断されて地獄に落ちた気持ちを経験して・・・何度か入退院も繰り返したけれど娘も今では何もなかったように幸せな結婚生活をおくっています。TVでCM中の聖子ちゃんと中島みゆきさんの化粧品などをうみだしているのが
娘の主人です。病気を承知で結婚してくれて ありがたいと思っているの  その病気がわかった時から考えが変わりました
何にもなくていい 元気な身体と笑顔があれば  ってね。
そして 昨年の主人でしょ
今では半年に一度の検診ですが 平凡であることの 幸せを噛みしめています。
小さな幸せが本当の幸せで あることに気がついたの
こんな 身の上話をしたのは 初めてです・・・
自分の中に一筋の信念をもって生きています
で ないと 倒れてしまうもの・・・
だから  笑顔のたんぽぽ なんですよ
タンポポの様に 明るくいたい 願いをこめてね。
あ~~ また 訳の判らないことを言ってしまいました
今度図書館に行って↑の本探してみます。
ながくなってしまって ごめんね。。。

投稿: たんぽぽ | 2009年2月11日 (水) 14時22分

たんぽぽさん
私などに、そんな大切な話をして下さり、ありがとうございます。
そんな背景がありながらも、
たんぽぽさんの素敵なブログからは全く感じられませんでした。
病気って、身体も生活も、精神も消耗してしまいますよね。
改めて、たんぽぽさんって強いんだなあ、と実感。
地中深くに根を張り、地上に可憐な花を咲かせる
たんぽぽの花は本当に相応しいですね。
ストレチアは、派手な花を咲かせるけど、ペキっと折れてしまいます。
これも私に相応しいかもf^o^;
(だからHNに選んだ訳ではありませんが)

驚異的な冷え性に悩まされる以外、
あまり病気には縁のない私ですが、
自分としては、自分に対して、やや思うところがあります。
今は、それをどう表現していいか、まとまってませんが、
いつか記事にも書こうと思います。

「ブルーバック」、是非読んでみて下さい。
私には、たんぽぽさんがドラに感じられました。

ご主人様、娘さん、そして素晴らしい植物たち、
いつまでもお元気でご活躍されることを!

投稿: すとれちあ。 | 2009年2月11日 (水) 18時41分

商品の梱包がとても綺麗で気持ちがよかったです!
お電話でバッグに長財布が入るか問い合わせしたところ、
「外寸が20cmなので、長財布が18~19cmとして、たぶん無理だと思いますよ」と女性スタッフの方にさらりと言われましたが、
届いた商品には長財布ぎりぎり入りました。
ご面倒だったのかもしれませんが、せめて入るかどうか試してほしかったです。
もしくは何センチの財布を入れようとしているのか聞いて、測ってほしかったです。
でも、その点以外はとても良いお買い物ができました。
ありがとうございました(^^)

投稿: スーパーコピー 時計 ガガ 映画 | 2021年8月25日 (水) 18時16分

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