スローライフな音楽Ⅴ~「トロイメライ」
こどもの日の今日、
初夏の風の中、思い切り遊びたいのだけど、
横浜はあいにくのお天気。
こんな日は、子どもと音楽でも愉しむ、
そんな過ごし方も、いいかもしれません。
それならば、こどもの日だし、でこの曲を選びました。
ロベルト・シューマン(1810-1856)作曲、
ピアノ小曲集『子供の情景・トロイメライ』
彼は、後に妻となるクララに
「私たちの将来のように平和で、穏やかで、幸福な作品」
と伝えています。
何とも、素敵なラブレターですね。
全体の印象は、曲名とおり、
子どもがいる情景を描いているので、
元気に走り回ったり、遠い世界のお話にときめいたり、
そんな印象です。
ピアノの鍵盤が子どもの足音や
笑い声に聴こえてきそう。
ですが、この『トロイメライ』は、
「夢」の名のとおり、静かにまどろむ、
もう一つの「子どもの顔」が描かれます。
さっきまであんなにはしゃいでいたのに、
今、ピアノから聴こえてくるのは
静かな寝息だったり、夢の世界だったり。
本当に、天使のようですね。
シューマンの若き友人、ブラームスが
優しくも美しい、有名な子守歌
「ゆりかごの歌」を作曲したのも、
何かつながりがあるのかも、
なんて勝手に想像してしまいました。
ただ、シューマン自身、先ほどの手紙に
「子どものためのものではなく、
子どもとの思い出を抱く大人のため」
のものと書いています。
本当は、子どもの日よりも、
母の日、父の日にこそ、
聴きたい、聴かせたい曲かもしれませんね。
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コメント
子供と音楽を愉しむ。
あーーー素敵。( ´艸`)
そして素敵なラブレター・・・
こんな風に言われたら
そりゃーーーメロメロやわ(死語ですね)
全く知識のない私にとって音楽で
心や情景を感じたり伝えたりって
ただただ憧れです。ここまで
無知だとなかなか一歩踏み出せないんですよね
でもすとれちあ。さんの説明を聞くと
なんだか身近に感じることができそう・・・
かな( ̄▽ ̄)
子供との思い出を抱く大人
なんかジーンときました。
投稿: ぴぐもん | 2009年5月 6日 (水) 10時05分
ぴぐもんさん おじゃりやれ
そうですねぇ。つまりは…、
「おじーさんおばーさんになっても、
若かりし自分たちの幼かった子どもを思い出すような、
そんな静かで豊かな老後を送りましょうよ」ってことでしょうか?
はぁ・・・
シューマンとか子どもの情景って言うとあまり馴染みありませんが、
トロイメライは恐らく聴き覚えあるのではないか、と思います。
うっとりしてしまうきれいな曲なので、是非聴いてみて下さい。
投稿: すとれちあ。 | 2009年5月 7日 (木) 18時27分