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史上最悪の幼保一元化

幼稚園と保育園の違いって何?

保育園で働いていると、よく聞かれます。

単純に言えば、

幼稚園は学校、保育園は福祉施設。

管轄も、文部科学省と厚生労働省で違います。

とは言え、両者とも対象は()幼児。

学校は勉強、施設は生活するところ、

なんてイメージですが、

この頃の子にとって、

楽しく安心して生活することは、

即ち勉強でもあり、両者不可分。

学校教育法によると、幼稚園の目的は

「幼児を保育し、適当な環境を与えて

その心身の発達を助長すること」ですし、

保育所保育指針で定義される保育とは

「養護と教育が一体となって、

豊かな人間性を持った子どもを育成する」

こととされています。

ですから、幼稚園も保育をしますし、

保育園も、教育をします。

比重の違いはあれど、内容は相似しています。

このため、幼保は一元化すべし、

と言う、論点があります。

しかし、実はこれ、実践例があるのです。

アジア太平洋戦争の敗色濃い昭和19年。

男性は徴兵され、戦時体制下の生産増強は

女性の肩にかかってきました。

となると、勤労時間の増えた母親に代わり、

幼児を養護する必要性が高まります。

そこに来て、空襲の被害も始まり、

園舎の焼失も増えてきました。

となると、幼児教育どころではありません。

こんな状況下で、幼稚園は保育所

(戦時託児所)への切替または閉園を

余儀なくされました。

こうして、幼稚園は姿を消したのです。

時代が、国が、大人が、戦時体制のために

子どもから学ぶ機会を剥ぎとった、

そんな最悪な一元化でした。

幼保一元化は、古くて新しい論点です。

賛否両論あり、それぞれに説得力があります。

私見では、内容は相似している訳だし、

全く違う制度として分断するよりは

一元化する方が合理的なのでは、

と思ったりします。

が、上記のようなケースだったり、

大人の都合での一元化なら、

これは絶対に願い下げですね。

※現行制度でも、

認定こども園という新しい施設形態の導入など、

一元化はすすみつつある、気がします。

これについての、自分の思うところはありますが、

それはまたの機会に書きたいと思います。

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コメント

ムスメを保育園に入れて働こうと思ったら、同居のおばあちゃんに大反対され、同居のおばあちゃんが見てくれることになりました。そのときの反対の理由「託児所に入れるなんて」昭和一桁生まれのおばあちゃんには、託児所というと戦時体制が思い起こされたのでしょうか。。。?幼稚園と保育園の間にそんな歴史があったなんて初めて知りました。
幼稚園と保育園。所轄省庁がちがう、内容も違うと思っておりますが、最近は境界線がなくなりつつあるところもあるようですね。MIとYUの行っていた幼稚園では、預かり保育があって、6時半くらいまでやっていました。夏休みも冬休みもやっていました。常時20人ほどが利用していましたねえ。。今から10年以上前の話です。

投稿: ゆうまま | 2009年5月19日 (火) 22時35分

ゆうままさん おじゃりやれ

年輩の方には 福祉→救貧→恥・世間に迷惑 みたいなイメージが強いですね
保育園はまだ 学校に近いと言うか
ポピュラーな存在なので抵抗薄いけど
高齢者施設ではもっと深刻ですね
(しかも、自分達が利用するし)

私は「こんな一元化なら願い下げ」って書きましたが
ゆうままさんの畑なら
「こんな母親の就労なら願い下げ」と言うところでしょうか
(勝手に推測してすみません)
子にとっても母にとっても
平和が一番ですね

投稿: すとれちあ。 | 2009年5月19日 (火) 23時21分

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