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あの時彼は英雄だった

10年前の今日のこと。

彼とは、当時のアメリカ大統領です。

そう、あの事件直後、彼は、絶大な支持を受けました。

テロの行為者に対し、「アメリカの敵」「戦争だ」と

声を大にし、多くの人が賛同しました。

自国民からも、そして私たち日本人からも。

そしてその後の彼の政策とその支持については

まだ新しい、と言うより現在の記憶です。

政治について、善し悪しは言わないつもりですが、

(って言うか、言えるほど分かっていない…)

彼の支持の変遷は、果たして何を物語っているのでしょう。

私はどちらかと言えば、所謂KY、空気の読めないヤツです。

が、全く読めない訳ではないので、

「空気とは何たるか」は一応、分かっているつもりです。

その私の記憶では、あの日以後、

テロや中東へのヒステリックなまでの嫌悪が高まりました。

そう、大統領の醸す空気を、みなが読んでしまった。

覚えてますか?あの後、イラクを攻撃する前、

これを非難したフランスに抗議し、

全米でフランスワインをドブに流す運動まで起きましたね。

その後、アメリカ人は、ワインよりも遥かに多くの血を、

更に多くのイラク人の血と一緒に流してしまったのですが。

人は、お互いに助け合ったり、尊重しあって生きるものです。

だから、「空気を読む」のは、本来美しいものだと思います。

でもそれは、それこそ助け合ったり、尊重したり、

そんな局面で使うなら、と条件をつけたいと考えます。

例えば、失恋や家族の病気で塞いでいる友人の前で、

それを知ってて楽天的に振る舞うのは、

決して褒められた行為ではありません

(時にはそんな元気づけもアリですが)

みんなで楽しく団欒している時に、

過去の過ちを不用意に口にするのも同じです。

ここで読むべき空気は「なさそうで、ある」のです。

ですが、これが配慮を超えて、

善悪などの判断に至ると、話は変わってきます。

家族や友人、仲間は大切にすべき、

と言うのは絶対に変わらない価値だと思いますが、

何が正しい、何が悪い、という価値は、

人によって時と場所によって、様々です。

善悪についての判断を、空気に捕らわれてはいけません。

政治だってそう、例え憎むべき犯罪があっても、

素晴らしいと思える英雄がいても、

そこで語られる善悪は、必ず違う見方ができます。

「絶対に~だ!」と言えるような単純な事柄は、

政治的に問題になるはずがないのだから。

もしここで、みなが同じ方向を向く「空気」があったら、

いや、そんなものは「ありそうで、ない」のです。

あの時、彼を支持した人で、今も間違っていなかった、

と胸を張れる人はどれくらいいるでしょう?

政治は、今だけでなく、未来にも影響します。

未来を予測できる人なんていませんが、

せめて、今の空気に振り回されずにいたいものです。

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スローライフに必要なもの」カテゴリの記事

コメント

難しいですね・・・
こういう宗教関係の歴史から生まれた争いって
その歴史も複雑すぎるし深すぎるし
結局そこから派生した他の争いも・・・
私達やもしかしたらその国々の人たちも全てを理解するのは
難しいでしょうねえ・・・
そうして生まれたテロリストという言われる人々にも正義があるのでしょう・・・
ただ・・・どうしても闘わないといけなくなったのは
色んな立場の人々の意思や思想が話し合われる場所や機会が無かったからかも・・・
そういう現状が悲劇を呼んできたんですよね・・・
本当は、ただ全ての人が平和的に話し合えたら・・・
(そんな簡単に思えることが実は人類永遠のテーマくらいに難しいのか)
すとれちあ。さんがおっしゃるように、その時の空気の流れだけではなく
人々は何が正しいのかの判断しなくてはいけないんでしょうね・・・
本当は何があっても命を奪うことだけはしてはいけないし
平和に解決できる道を全ての人が探す努力をしていくべきですよね・・・
自分達や子供達、またその子供達の未来が
平和な世界であることを祈るばかりです

投稿: ぴぐもん | 2009年9月13日 (日) 07時45分

歴史の流れの中で「正しい」選択はとても難しいことだとおもいます。
過去の戦争も、当時の為政者及び(扇動された)国民にとってもそのときは正しい選択だったのでしょう
いまの民主党。国民が選んだ政党。10年先「やっぱりよかった」といえる政策が行われることを期待したいですが、圧力に弱い日本人。どこまでマニフェストがんばれるかな。というか、がんばったほうがよいのか疑問のマニフェストも多いから(自治体職員としての視点ではね)、国政の選択をみんなが勢いだけじゃなくてよ~く考えていかなくちゃですね

投稿: ゆうまま | 2009年9月13日 (日) 19時49分

すとれちあ。さん
難しいですね・・・。
その時に正しい判断を下すのは、本当に大変なことですよね。
それぞれの心に、強い信念や正義があって
その上で、いろんな事件や戦争などが起こってしまうわけでしょうし。
狭い世界で生きている私ですが、
周りの空気に流されず、いろんなことをしっかり考えられるように
なれたらいいな、と思います。

投稿: ゆめ | 2009年9月13日 (日) 23時43分

この記事にコメントを下さった方々へ

おじゃりやれ コメントありがとうございます。
記事の中に、「善悪」なんて表現を使っていますが、
政治は、善悪を追うものではないというか、
それこそ政治の話に、あまりいい言葉ではありませんね。
私としては「適切・不適切」くらいのニュアンスで書いたつもりです(^-^;

ぴぐもんさん
本当に難しいですね。
記事には「未来なんてわからない」って書きましたが、
ぴぐもんさんのコメントを読み、宗教や外国のこと、歴史のことを考えると、
未来どころか、今も過去も、実はわかってないじゃん!って
思いました。

ただ、わからないながらに、わからないからこそ、
「~だ!」って言っている人や、
そんな世間の流れには「ちょっと待って」って
距離を置いて見つめなおしたい、なんて思います。

ゆうままさん おじゃりやれ

そうですね。
10年前の彼も、6年前の自民党も、
そして今の民主党も、
反対意見を押し流さんばかりの勢い、
って意味では共通していますね。
行政の現場に立つゆうままさんだからこそ、
見える長短もあるでしょうね。
いっぱい参考にさせていただきます。

ゆめさん おじゃりやれ

おっしゃるように、世界や時間の流れから見たら、
私たちは、狭~い世界に生きてますよね。
それでいいんじゃないか、って思います。
自分が狭小だって思う人は、
他の人にも思惑や事情があるって理解するだろうし。
逆に「~が全てだ絶対だ!」って思っちゃう人が
一方的に物事を決めちゃう気がします。
ここで、「~」に入るのは、
自分の信念だったり、自分の周りの空気だったり。
信念も空気も、世界の隅々まで見えるほど
射程距離は長くないんですけどね。

投稿: すとれちあ。 | 2009年9月14日 (月) 10時09分

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