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子どもは、保育は、これから…

私たちが子どもを預ける保育園(保育所)

いつでも誰でも始められる訳ではありません。

周囲の環境や面積、建物の構造に始まり、

法人の資産状況や人員配置など、

全ての条件をクリアして、行政から認可されます

(無認可の保育所もありますが、全くの手弁当で

子どもたちを預かるのは事業としては実質不可能。

多くは、認可に準じた基準を満たして、認証を受けています)

もちろん、認可はゴールではなく、スタート。

開設後も、指導監査や第三者評価を受け、

この基準やその他の適法性、質を保つことが必要条件です。

これらは全て、子どもたちや親にとって

安全・安心な保育を実現するための制度なのです。

ところが、この制度が今、揺らいでいます。

1つは自由契約制度の導入、

そしてもう1つが、上記の基準撤廃です。

7日、政府の地方分権委員会は

この基準を地方の条例に委ねる旨、求めました。

まさに、基準は風前の灯です。

基準を撤廃するメリットは、理解できます。

例えば、周囲の環境や面積について、都市部と地方の僻地に、

同じ条件を満たすのは、不合理かもしれません。

その結果、認可保育所が増えず、待機児童が減少しない、

確かにこれは、問題です。

待機児童の親や、わずかな条件の違いで認可を受けられない

一部の認証保育所は、これを歓迎することでしょう。

私も、認可保育所が増え、待機児童問題が解消するのは

大いに賛成したいと考えています(他の業種と違い、

認可保育所は同業者をあまりライバル視しないんです。

この長短については、また書きたいと思います)

ただ、この結果、子どもたちの保育環境はどうなるでしょう?

横浜市内の保育園を眺めてみると、

決して恵まれているとは言えません。

子どもがひしめいている保育室も多いし、

門の前を激しく車が走る園や、繁華街の近くの園、

元々パチンコ店や飲食店だった施設を流用する園もあります。

基準が撤廃されたら、どうなるでしょうか?

ほとんどの新しい園は、低い基準で整備されるでしょう

(必要のない出費は誰だって抑えたいですからね)

恵まれているとは言えない現状が、

悪化するのは容易に予想できます。

百歩譲って、多少環境が犠牲になっても、

それで待機児童が解消するならいい、

と考えるかもしれません。環境だけなら。

しかし、お金はどうでしょう?

保育所の運営は、ギリギリの運営費で賄われます。

介護従事者は低賃金で有名ですが、

保育士はこれを遥かに下回ります。

それでいて(だからこそ?)

保育士の人数と勤続の確保は難しいのが実情。

ギリギリの運営費と保育の質の溝を埋めているのは、

保育士ら従事者のボランティア的な支えなのです。

ところが、基準が緩和し、増えた全ての認可園に、

今と同じだけの運営費は支給されるでしょうか。

日本の国家財政を考えたら、それは期待薄でしょう。

となったら、ここで犠牲になるのは誰でしょう?

より低賃金で、

よりボランティア的な労働を強いられる保育士でしょうか?

いえ、それだけではありません。保育士にも生活があります。

介護従事者に比べ、離職率が低い保育士も、

他の業種への転職が続出するでしょう。

経験ある保育士は減り、

その穴を未経験者や無資格者が埋めるのでしょうか。

それとも、最悪誰も穴を埋めない、

つまり、少人数で大勢の子を保育するのでしょうか。

いずれにせよ、犠牲になるのは保育の質であり安全です。

たとえ待機児が認可保育所に入れたとしても、

大切なお子さんを、そんな園に預けたいですか?

待機児童の問題は、切実です。

現状に甘んじていいとは思いません。

が、待機児も入園児も、ひとりひとりが大切な子。

量を以って質を犠牲にすることだけは、避けたいものです。

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コメント

保育園の基準撤廃の記事は新聞などで読みました
現場の状況がよくわからないワタシなどは、「これで待機児童がへるのかな」と喜ばしくおもっておりましたが、現場の意見としては、なかなか厳しいものがあるんですね
どんな制度も現場の声なくしてはなりたちません
実はわたしの職場も現場と本課の意見が合わなかったりすることもあります。
お互いの立場はわかるとして、やっぱりサービスを享受する利用者の立場をわすれてはいけないとおもいます。
保育所も利用者の方にとって、よりよいものになるのが理想なのですがいろいろ壁もあるようですね。
おたがい、ベストの状況をみつけてがんばっていきましょうね

投稿: ゆうまま | 2009年10月29日 (木) 22時43分

ゆうままさん おじゃりやれ

待機児童問題は、認可園としても苦い問題です。
今回の制度改正が、必ずしも悪い方向にいくとは限らないんですね。
もしかしたら、地方がもっとちゃんとした基準を設けてくれるかもしれない、
認可園がたくさんできても、質・安全を保てるだけの
予算を確保してくれるかもしれない、
実際どうなるかは、分かりません。
ただ、今の財政を考えると、期待は薄いと言わざるを得ません。
楽観せず、現状をしっかり見守りたいです。

現場の立場としては、そんな声をちゃんとあげていくこと、
これも、質のいい保育を保つためには、必要な仕事だと思っています。

投稿: すとれちあ。 | 2009年10月30日 (金) 10時09分


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投稿: おおおいいいいいいぃ!!!!! | 2009年11月 3日 (火) 04時38分

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