スローライフな音楽Ⅷ~ チャイコフスキー作曲 くるみ割り人形 花のワルツ
街はクリスマス一色ですね。
クリスマスの音楽の中で、何が一番好きですか?
「きよしこのよる」?山下達郎?ジョンレノン?
私は、この曲が一番好きです(歌じゃないけど)。
いえ、あらゆる音楽の中で、一番好きかも…。
だから、今年の1月から「スローライフな音楽」
ってタイトルで記事を書いてきて、
「クリスマスイヴはこの曲だ!」って
最初から決めていました。
貧しい家の女の子マーシャ(マリー)の家に
クリスマスの夜、お菓子を狙うネズミの大群が来ます。
それに応戦するマーシャの人形たち。
くるみ割り人形はネズミのボスと切り結びます。
あっ危ない!くるみ割り人形のピンチに、
マーシャは靴を投げて助けました。
「助けてくれてありがとう」人形は、王子様に姿を変え、
マーシャをおとぎの国に連れて行ってくれました。
私たち日本人には、どこか既視感のあるこの展開、
それは、助けた亀に連れられた竜宮城のようですね。
おとぎの国に招待されたマーシャを迎えたのは、
タイやヒラメの舞い踊り、ではなく
こんぺいとうやチョコレート、お菓子や妖精の
色とりどりの華やかな歓待のダンスでした。
そしてそのクライマックスを飾るのが、
この「花のワルツ」です。
澄んだ水の滴が踊り跳ねるような
ハープのカデンツァ(独奏)で始まるこの曲、
次はホルンが軽快な3拍子のステップで駆け上がる、
それは、如雨露から水を浴びた蕾が、
少しずつ花を開かせていくようでもあります。
そして、一度は弦楽がしっとりした風を吹かせてから
曲は交響楽織りなすクライマックスに向かいます。
そして終演へ、この曲の、最後の下り坂、
私などは、何度聴いても鳥肌が立ちます。
ワルツ大好きの作曲者が、
得意のハープのカデンツァで始め、
満開の交響楽で締めくくる、
チャイコがめいっぱいに詰まってる、そんな曲です。
聖夜は、おとぎの国でめくるめく舞踏会
クリスマスを、
こんなに優雅に、こんなに楽しくさせてくれる曲、
今夜、お聴きになりませんか?
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コメント
花のワルツは、私も好きです。
こういうお話だったのは知りませんでした。
投稿: クロッカス | 2009年12月24日 (木) 23時27分
すとれちあ。さん
私も大好きなんですよ~!
くるみ割り自体も好きなんですが、花のワルツ、
大好きです。
すとれちあ。さんの曲の描写を読んでいたら
なんだか曲が浮かんできて聴きたくなりました。
ディズニー映画のファンタジアの中の花のワルツの映像も
すごく好きでうっとりします。
美しい音楽を聴くと、心が洗われますね
投稿: ゆめ | 2009年12月25日 (金) 00時48分
クロッカスさん メリークリスマス
クロッカスさんも、ピアノとか、音楽お好きみたいですものね
ショパンやヨハンシュトラウスのワルツもいいけど、
チャイコフスキーのワルツもまた、おとぎ話っぽくていいですよね
(そんな風に思うの、私だけ?)
投稿: すとれちあ。 | 2009年12月25日 (金) 19時07分
ゆめさん メリークリスマス
以前他の記事でも書きましたが、音楽は人の心を注ぐ器だと思います
(特に歌は、ですが)。
私たちが愛するのは、音楽そのものよりも、
音楽に込められた思いだったり、音楽が描く描写だったり、
だと思います。
この、花のワルツの描写も、理屈なしに素晴らしいですよね。
投稿: すとれちあ。 | 2009年12月25日 (金) 19時23分
こんにちは
くるみ割り人形の物語そのものをよく知らなかったのですが、おとぎの世界の話だったのね。
ピアノの楽譜があるので、MIと私がたま~に弾いています。
この楽譜の中では、私は花のワルツしかひいたことがありませんが、MIはコンペイトウの踊りが得意です。
ゆったりした曲が本当に素敵ですよね。
投稿: ゆうまま | 2009年12月26日 (土) 22時14分
ゆうままさん メリークリスマス
ゆうままさん、娘さんと連弾するなんてすごい!
いいなぁ、私もいつかそんなのを夢見ています
金平糖の踊りも、かわいらしくて大好きです
投稿: すとれちあ。 | 2009年12月27日 (日) 10時48分