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かわいい哲学者たち

哲学が好き、それが私の底流にあって、

実は私の生活は全て、それの実践(のつもり)です。

それは、職である保育園の経理にしても、

このブログのテーマであるスローライフにしても。

まぁそのつながりは、また今度書くとして…。

でも、哲学者って、どんなイメージですか?

多分、頭が禿げててヒゲもじゃで、って言う

ソクラテスみたいなイメージか、

プラス牛乳瓶の底メガネをかけた変人、

どっちにしても、およそ凡人とはかけ離れた

風変わりなおじいさんのイメージがありませんか?

少なくとも、私にはそんなイメージがあります。

ではこの、「哲学」って何でしょう?

エラい人の定義づけは知りませんが、

私は、「確かな知」の模索だと思います。

絶対に変わらない知、真理とも言っていいと思います。

私たちは、いろんなことを知っています。

でも、全てを知っているとは言えないし、

もちろん、真理を知っているとも言えません。

では、どうしたらいいか?と考えた時、

「知っていること」はそれ以上知ることができないけど

「知らないこと」を「知る」ことで自分はもっと賢くなれる、

ってことに気付いた人が、

「知っていること」ではなく「自分の知らないこと」

に向き合う試み、それが哲学だと思います。

例えば、人間と動物は同じ権利を持つのか?

殺人は常に悪なのか?

人間の心と身体は、一緒なのか別の存在なのか?

答えは、誰にもわかりません。

でも、

1つ目の問題は、動植物の生存権で、

2つ目の問題は安楽死・尊厳死で、

3つ目の問題は脳死問題で問われるように、

現代人の胸元にこれらの哲学的課題は突き付けられています

(3つとも、命に関わる問題ですが、

生物学や医学だけでは、絶対に答えは出せないのです)。

自分の「知らないこと」に向き合う哲学は、

決して「難しい言葉のあそび」ではないのです。

さて、哲学って↑こんなもの、って思った時、

私たちの周りにいる、哲学的な人は誰でしょう?

それは、間違くなく「子どもたち」です。

気難しいおじいさんではなく、

私たちの前でかわいい笑顔を見せてくれる、子どもたち。

彼らは、自分が、あまり知らないと言うことを知っています。

だから、もっともっと知ろうとするし、

それを楽しんでもいます。

「何で?」とか「これは何?」と疑問を連発します。

哲学って、別におじいさんの学問じゃないんです

(いや、おじいさんがやったっていいんだけど)

本当は、とっても謙虚で身近で楽しいもの、

そんな風に、思っていただけると嬉しいですね。

さて、ワタクシはどんなに哲学が好きでも、

もはや誰も「かわいい哲学者」とは言ってくれません

その代わり、家事育児、子どもにはない生活での実践がある、

せめて「ヌカ味噌くさい哲学者」と呼ばれたら光栄ですね。

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コメント

「あれなに」「これはどうして?」と子どもの質問は尽きないけれど、哲学者だと思って丁寧に答えてあげないといけませんね。
つい「自分で調べなさい。」って言ってしまう私です。

投稿: クロッカス | 2010年4月18日 (日) 06時52分

現在、仕事で賢人の言葉やら中国の故事成語やらを使うようになりましたが、あまり知識がないので苦労しています。
すとれちあ。さんだったら、いろいろご存知で、いい文章が書けるんだろうなあ。。。
ちなみにいま、岡倉天心の「茶の本」をよんでいます。日本文化について勉強中~

投稿: ゆうまま | 2010年4月18日 (日) 20時18分

クロッカスさん おじゃりやれ

いや~、「調べなさいっ」は、教育の王道じゃないですか。
もちろん、一緒に考える一緒に調べる、って言う、
親と子の「共学」があっても素敵ですけどね。
クロッカスさんの育児は、私自身、勉強になります。

投稿: すとれちあ。 | 2010年4月19日 (月) 18時10分

ゆうままさん おじゃりやれ

故事成語とかはクロッカスさんにお譲りします。
何しろ、私は大して詳しくありません。
加えて、高校時代に世界史を履ったワタクシ、日本の文化・歴史は
トンとわからないんです
でも、仕事でそんなことを扱えるなんて、新しいお仕事も素敵ですね

投稿: すとれちあ。 | 2010年4月19日 (月) 18時12分

すとれちあ。さん
しみじみと読ませていただきました。
こんな風に、子供を哲学者として敬って
毎日向き合ってあげられたらいいだろうな・・・と
想像してしまいました。
子供を哲学者とは。。さすがすとれちあ。さんです。
知らないことを知ろうとすることは、
確かに基本ですよね。
そうあってほしい・・・と願っているのに
いろいろ聞かれると、う~と思ってしまう
自分がいまして、お恥ずかしい限りです。
かわいい哲学者とともに、成長していけたらいいな、
と思います。

投稿: ゆめ | 2010年4月23日 (金) 13時52分

ゆめさん おじゃりやれ

いや~、私自身、子どもの質問にちゃんと向き合えているか、
甚だ自信ありません
↑は自分の考え・理想であって、実践日記じゃありませんから
(100%言い訳っ)。
でも、ゆめさんのおっしゃるとおりというか、この記事を書いた本旨は
「子どもに向き合おう」と言うよりも、「大人も子どもを見習おう」
ってところにあります。
もちろん、向き合わないと見習えませんけどね

投稿: すとれちあ。 | 2010年4月23日 (金) 18時44分

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