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獅子の子落とし

私が勤めるぱいなぷる保育園では

「ばら組」と言う一時保育のクラスがあり、

毎日違う子が利用しています。

ここに、認可の措置を待ちながら

ばら組を利用するA君と言う子がいました。

車が大好きなA君は、ちょっとひっこみ思案。

ばら組のB先生と、ばら組によく入る私には

とてもなついていましたが、

たまにクラス合同の場があっても、

認可のクラスの保育士や子どもたちとは

なかなか打ち解けられません。

彼にとっては、少人数でいつもB先生がそばにいる

ばら組がとても居心地がいいみたい。

そんな折、彼に認可の措置が決まりました。

A君、晴れて待機児から認可園の利用児になれました。

お母さんはとてもホッとした顔。

そしてA君は同い年の「ゆり組さん」に引っ越しです。

措置が決まってから実際に利用するまでの間、

軟着陸のために、少しずつゆり組で過ごす時間を設けました。

が、案の定彼はなじめません。

同じく車が好きな男の子は、いっぱいいます。

でも、みんな活発に車を走らせたりしてあそんでる。

ところが、一人でたくさんの車を並べて

とにかく静かにゆっくりあそぶのがA君のやり方。

同じ空間にいても、あそびを共有しているとは言えません。

彼が馴染まないうちに、入園の日となりました。

もう彼は、完全にゆり組さんです。

でも、ゆり組に行っても、彼がどこにいるか、一目でわかる。

集団の中で、動きが浮いているんです。

そして、私を見ると必ず聞きます。

B先生はどこ?」

それから、彼は毎日、ばら組を覗きに行きます。

窓越しに、ばら組を眺めているA君のうしろ姿、

本当は帰りたい…。何だか、涙が出ます

見ていて、ゆり組の保育士も、B先生もちょっと辛い。

でも、居心地のいいところに安住するのがいい訳じゃない、

このままだと、彼の世界が広がらない、

獅子の子落としの思いで、彼をゆり組に連れて行きます。

それから3カ月、今はゆり組のプールの時間、

真っ黒に焼けたA君があそんでいます。

ゆり組のお友達とも、元気にはしゃいでいます。

私が近くに行くと、みんなで水をかけてきます。

「やめて~」と言うと、勝ち誇った顔

さすが、子どもの適応能力はすごいですね

(もちろん、ゆり組の保育士の努力も)

獅子の子落とし、やってよかったな。

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コメント

獅子の子落とし・・・ですね
うちのYUさんも何度崖から落とされたことか。。。
最近ようやく一人で行動できるようになってきたみたいです
やっぱり少しずつ厳しく鍛えないといけないこともあるんですね~

投稿: ゆうまま | 2010年8月26日 (木) 21時04分

ゆうままさん おじゃりやれ

厳しさと優しさ(甘め)、両方大切ですよね
我が子もんすてら。にも、そろそろその両方、
考えないといけないのかなぁ。

投稿: すとれちあ。 | 2010年8月27日 (金) 16時32分

子供の色んな力を信じるって大切なんですね・・・!!
後ろ姿が寂しげでかわいそうでも
本人が乗り越えないといけないことは
大人は見守るしかないんですよね。

今、自分の子育てではどうだろう・・・って考えてしまいました。
もっと、力を信じて
見守ることも大事にしていきます!!!

投稿: ぴぐもん | 2010年8月27日 (金) 20時49分

ぴぐもんさん おじゃりやれ

ついつい、手をかけちゃう事にばかりパワー行っちゃいますが
(いや、大人の都合でほったらかす事もあるぞ)
待つ・見守ることも大切ですよね。

投稿: すとれちあ。 | 2010年8月31日 (火) 08時55分

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