幼保一元化へのリアクション
幼保一元化が進められようとしています。
私は、幼稚園と保育園を分ける必要はない、
と基本的には考えていますが、
今、進められている改正には反対と言う、
ちょっと説明が難しい立場にいます。
私の勤めるぱいなぷる保育園も、園長はじめ、
職員の多くが反対、交流している多くの保育園も
子もんすてら。の通うここなつ保育園も
同じような立場です。
公立・社会福祉法人立の保育園関係者は、
(一概に言えるものではありませんが)
少なくとも賛成する人は多くないようです。
しかし、世間ではどうも印象が違うようで
「幼稚園側は反対、保育園側はおおむね賛成」
などと受け取られているよう…。
「保育園と一緒になったら、幼稚園の教育レベルが落ちる」
などと言う人も多いようです。これに対し、
私の周囲(反対する保育関係者)の中には、憤っている人も多く
「乳幼児期間を通じて、
また生活とあそびを混然として保育する保育園の方が
人を育てるのには適している」などの意見を見聞きします。
私はどちらにも賛成したくありません。
「幼稚園の教育レベル」って一体何ですか?
幼稚園にせよ保育園にせよ、
その保育(指導)内容は園によって様々です。
仮に保育園と一元化しただけで保てなくなるほどの
すべての幼稚園に共通し、かつ幼稚園だけにある
内容やレベルが存在するとは思えません。
ましてや、ここで言うレベルが、
単にその時の達成度だけを言うのであれば、
それは(今後、長い人生を歩む根を育む)
幼児教育の本旨から外れてしまうでしょう。
「保育園の方が適している」と言うのも、
また変な見方だと思います。確かに
幼稚園より年数も時間も長く、守備範囲は広いけど
園で過ごす時間だけが全てではありません。
そこを見落としてはいないでしょうか。
それに、
一言で言えるほど「保育園」って一枚岩ではありません。
公立や社会福祉法人立ならば
幼稚園に負けないほどの設備がありますが、
営利法人立や認可外となると
園庭もほとんどなく、イモ洗い状態も珍しくありません。
それも含めて「保育園の方が…」って言えるのか。
そして、営利法人でも参入できる「保育園」には、
残念ながら「子どもよりも儲け」を優先させる
業者がいることも、否定できません
(今回の改正に「賛成」なのは、
基準緩和で増園が容易になる事を期待する
こうした業者ではないかと思います)。
幼稚園出身者にも保育園出身者にも
出世した人もいれば人生を楽しんでいる人もいる、
悲しいことに自殺してしまう人もいる、
単純に、どちらがいいとか言えるものではありません。
本気で子どものことを考えるなら、
ここは両者とも、踏ん張りどころ。
仲間割れをしている場合ではありませんよ
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