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昨日は誕生日でした

前回の記事で扱った「荒城の月」、

テーマを乱暴にまとめてしまえば、

「侘び寂び」または「盛者必衰」でしょうか。

日本人以外には、理解しづらいテーマ、

だからこそ、日本人のアイデンティティに

しっかり根ざしていると思います。

でも、私もこれらは大好きですが、

もっと好きなものがあります。

それは、言葉で表せば「どっこい生きてる」

逆境でも、目立たなくても、

めげずに生きてる底力の強さが大好きです。

これ、「盛者必衰」と一見逆のようですが、

「盛者は衰えるけど、雑草は変わらず伸びるよ」

と言う、表裏一体のテーマと言えなくもありません。

「荒城の月」の歌詞にも描かれる、

松や葛は、どっこい生きてますからね。

さて、私が大好きな船、氷川丸も、

「どっこい生き延びた」船、でしょう。

日本横浜と、米国シアトルを結ぶべく造船されながら、

戦時中は病院船に改造され、

幾度の魚雷を受けても沈まなかった。

戦後は引揚船として活躍し、幾多の命を救いました。

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そして平成、みなとみらい地区の隆盛の陰で、

廃船の一歩手前までいきました。

それでも生き残り、

昨年425日には、80歳の誕生日を迎えました。

横浜と言う、氷川丸の2倍に満たない浅い歴史、

その出鼻を挫いた関東大震災、

その瓦礫でつくった山下公園が母港、

何だか、震災から立ち直ろうとする今と

氷川丸の人生(船生?)にはつながりを感じます。

「どっこい生きてる」どころか、

ずいぶん派手な存在になっちゃいましたが、

必衰の「驕れる平家」ではなく「大器晩成」。

押しも押されぬ横浜のシンボルに、

心から「81歳おめでとう」と言いたい気持ちです。

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もう、大海原は走らないけど、

過去を背負うからこそ、

未来に向いたスクリューが止まることはない、

そんな気がします。

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コメント

お誕生日おめでとうございます。・。。。
と思ったらすとれちあ。さんじゃなかったんですね~
81歳。すごい歴史ですね
ワタシは生まれながらの川口市民ではないので川口にどんな歴史があるかよく知らないです。調べてみると面白いかもしれませんね
どっこい生きている何かがあるかもしれません

投稿: ゆうまま | 2011年4月27日 (水) 21時36分

ゆうままさん おじゃりやれ

本当に、華も陰もある重い歴史を積んだ船です。
特別大きな訳でも、特別豪華な訳でもない船なんですけどね
(ただ、普請の堅固さは自慢できるとか。やはり底力ある船なんですね)。

私は子どもの頃から川口に遊びに行っていたので、
もしかするとゆうままさんより古くから
川口に足を踏み入れてたかもしれませんね。
とは言え、大したことは知りませんが、
少なくとも、「キューポラ」という
大きな歴史の「顔」を持っているじゃないですか。
しかも、数件ですが、今も「どっこい」残っているそうですね。

投稿: すとれちあ。 | 2011年5月 3日 (火) 20時12分

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