人間は万物の尺度
って言葉、ご存じですか?
そのライバル、プロタゴラスの有名な言葉です。
一般的には、ソクラテスという
ピュアな向学心をもった若者を、
鼻であしらった頭の固いオジサマ集団(ソフィスト)のボス、
ってイメージ、歴史上の悪役の一人かもしれません。
でも、私はソクラテスの「無知の地」と同じくらい、
この言葉に惹かれています。
この言葉を聞いて、どんな印象を持ちますか?
人間は、万物の尺度、つまり「俺様がルールだ!」
みたいな、そんな言葉でしょうか?
いえ、いくらなんでも哲学者が
わざわざそんな言葉を残すとは思えません。
ここは、逆から見てみましょう。
「人間が万物の尺度」なのではなく、
「万物の尺度は、人間(がつくったものにすぎない)」
って解釈できませんか?
つまり、何が正しいか、とかは絶対のものではなく、
私たちが「~だ!」って思って(確信して)いるものも
所詮人間が紡ぎだした価値観や観念に過ぎない、
私たちは、結局、絶対的に正しいとか間違っているとか、
そんなこと、知らないんじゃないか、
って鼻先に突きつけている気がします。
おや…、そう考えるとこの言葉、
ソクラテスの「無知の知」と、似たようなメッセージを
私たちに送ってくれている気がしませんか?
育児をする上でも、やはりそう。
正解なんてどこにもない、
そんな思いで子に向き合いたいですね。
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